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ステータス

概念実証(PoC)は完了したものの、アプローチに記載した技術的制約により、現在はプロジェクトを一時休止している。今後の実用化に向けては、さらなる技術的検証が必要である。その後、UK Quantum Hackathon 2025において後続研究を実施し、ソリューションのスケーラビリティ向上に向けた成果が得られている。 

​重点プログラム

道路保守のスケジューリング

概要

定期保守および緊急工事に伴う道路閉鎖コストの削減を目的として、道路保守作業のスケジューリング最適化アルゴリズムを開発した。本アルゴリズムは、多数の制約条件の下で道路区間ごとの作業計画を最適化するものである。

本研究は、Science and Technology Facilities Council(STFC)との共同のもと、National Quantum Computing Centre(NQCC)がSparQプログラムで推進する量子コンピューティング応用探索プロジェクトの一つとして実施された。 

課題​

本研究では、英国のA19高速道路における実際の道路保守計画プロセスをもとに、スケジューリング問題を定式化した。保守計画では、定期保守に伴う計画的な道路閉鎖に加え、外部イベントへの対応、緊急工事への計画変更、作業間の依存関係、作業チームごとのスキルの違いなど、多様な要素を同時に考慮する必要がある。また、必要となる資源には、作業員、機材、および道路閉鎖に伴うコストが含まれる。現在、これらの計画は手作業で作成されており、多くの時間と人的資源を要している。 

アプローチ

道路保守計画の効率化・自動化に対するニーズを踏まえ、問題を単純化した上で、スケジューリング最適化アルゴリズムを開発した。本アルゴリズムは、作業員の人件費や機材の移動コストを含む総コストを最小化するとともに、各作業間の待機時間の短縮を目的としている。 

アルゴリズムの実現にあたっては、混合整数線形計画法(MILP)や遺伝的アルゴリズムといった古典的な最適化手法に加え、ゲート型量子コンピュータ上で実行可能なQUBO(Quadratic Unconstrained Binary Optimization)による量子最適化手法など、複数のアプローチを比較・評価した。 

すべてのアルゴリズムは、実データをもとに生成した合成データセットを用いて評価を行った。その結果、3種類のソルバーはいずれも同程度の性能を示した。一方で、制約条件や目的関数を表現するために多数の補助変数が必要となることから、スケーラビリティに課題があることが明らかとなった。このため、現時点のゲート型量子コンピュータ上で実行するには問題規模を縮小する必要があり、大規模問題への適用には技術的な制約が残されている。 

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