top of page
ステータス

本ソリューションは、さまざまな関係者へのデモンストレーションを通じて、その有効性と業務上の価値を確認している。プロトタイプは完成しており、本番環境への導入に向けた次の開発フェーズへ移行できる段階にある。 

​重点プログラム

自然災害発生後の鑑定人派遣計画

概要

災害発生後の建物損害調査スケジュールの最適化に量子コンピューティング技術を適用し、実際の業務における制約条件や問題規模を考慮した上で、その実現可能性と有効性を評価することを目的としている。

課題

地震などの大規模災害が発生した際、保険会社は保険金請求の査定のため、多数の建物損害調査を実施する必要がある。通常、数十名の調査員が数日以内という限られた期間で、できるだけ迅速に大量の調査を行わなければならない。 

調査は契約者と事前に調整した時間帯に実施する必要があり、調査員ごとに保有するスキルや対応可能な業務が異なる。また、建物ごとに調査の難易度が異なるほか、調査員の出発地点や稼働可能時間も一様ではない。 

そのため、全体の移動時間を最小化するとともに、迅速な対応を維持しながら必要な調査員数を削減することが重要な評価指標(KPI)となる。 

アプローチ

本研究では、古典アルゴリズムおよび量子・古典ハイブリッドアルゴリズムを複数実装し、過去の実データを用いて性能評価を行った。 

また、古典コンピュータと量子コンピュータそれぞれの特長を最大限に活かすため、最適化問題をどのように分割して処理するのが最も効率的かについて検討を行った。その結果、有望な手法として、調査時間帯(タイムスロット)の制約を利用して問題を複数の部分問題へ分割し、現在の量子コンピュータで処理可能な規模へと縮小するアプローチを開発した。 

主要なKPIである総作業時間については、最適化したスケジュールにより、最低でも5%、平均で30%の削減を達成した。 

さらに、量子・古典ハイブリッドソルバーは、最先端の古典ソルバーと同等の性能を示した。両者とも最適解に到達している可能性が高いと考えられる。本ソリューションは、実務上の価値を提供するとともに、量子コンピュータの性能向上に合わせて将来的な活用が期待できる「Quantum Ready」なソリューションである。 

bottom of page